おはようございます。ぬこたです。
妻は、統合失調症という病気を患っています。
統合失調症には4つのサイクルがあり、前兆期、急性期、休息期、回復期と経過を辿ります。
急性期(陽性症状)になるととても辛い経験をします。
私が妻の陽性症状を目の当たりにしたのは、5年ほど前でした。
妻が妻でなくなってしまったようで、不安でいっぱいでした。
食事も喉を通らないほど、とても辛い時期を過ごしました。
その時に感じたのは、「不安を軽減するには病気を知ること」であると感じました。
妻が妻でなくなる
妻は学生時代に病気を発症しました。
私が妻と交際を始めたのは妻が回復期に入ってからです。
6年交際して、その後入籍して2年ほど経ってもずっと病気が再燃することなく過ごせていました。
しかし、妊娠を機に断薬してしまったことにより妻の調子が悪くなっていきました。
不安感や眠れない日々や、過去に嫌だった経験などを何時間もずっと話し続けるなど。
今思えば、あれは前兆期だったのだと感じます。
私の完全な知識不足であり、子供を授かるにあたりしっかりと病院と相談するべきでしたが、
仕事に忙殺され、完全に心の余裕もなく、病院に付き添いもできていなかったのです。
精神科に予約して受診日を待たず、引越しのタイミングで再燃しました。
これも後になって知ったことですが、環境の変化によるストレスは陽性症状を引き起こしやすい様です。
引っ越し当日、引っ越し業者の人が部屋に入ってきたタイミングで再燃。
知らない人が入ってきていると大騒ぎし、説明しても理解できず、
引っ越し先の家に車で向かうも、前を走る車のナンバーに何か意味があると勘ぐったり、
きっとあの時の妻は、この世のすべてのものが自分の敵である様に見えていたのだと思います。
夫の私にすら、鋭く怒りに満ちた目を向けてきたのを今でも記憶しています。
次第に手に負えなくなり、数日後に強制的に病院に入院をさせました。
3カ月半の入院
私は、妻と付き合う際に統合失調症がどんな病気であるかは調べて知っていたつもりでした。
ただ、やはり実際に目の当たりにすると、自分が病気に対して理解が及んでいないことや知識が不足していることに気づかされました。
知識が足りない私は、妻がもう元に戻ることはないんじゃないかと不安で涙したのを覚えています。
妻は3ヵ月半の入院をし、次第に落ち着きを取り戻し退院できました。
外出許可が出て、久しぶりに家に帰ってきた妻と一緒に料理をしました。
その時に食べたカレー竜田揚げの味は、忘れられません。
病気について知ることで、不安な毎日を乗り越えた
3カ月半、面会許可が出てからは仕事終わりに毎日往復2時間以上をかけて病院に通いました。
不安でいっぱいな私がしたことは、「病気を知ること」です。
本を読み漁り、同じような境遇の人のブログやYouTubeを見たりしました。
本を読んでいくうちに感じたことは、過去にたくさんの人の同じような経験があって今があるのだということです。
その経験を元に書かれた本がたくさんあることや、薬がある現代はとても有難いことだと感じます。
そして、今もなお同じ病気で苦しんでいる方や、それをサポートするご家族の経験を知ることで病気と向き合う気持ちを作っていけたと感じます。
「病気を知ることは、不安を軽減し、前に進む勇気を生みます。」
病気と向き合い、一緒に生きていく
病気の症状は様々です。
特にこの病気は、病識(自分自身が病気であると自覚していること)があるかないかでも大きく変わります。
妻には病識があります。
私の経験は、一つの体験談であり、みなさんの状況とは違うので参考にはならないと思いますが、
ただ、ひとつ言えることは、不安と闘うには知ることしかないということです。
特に、この病気は家族の接し方が大切だと感じています。
知らないから怖い。
知ることは、前に一歩足を踏み出すための勇気になります。
この病気の再発率は、服薬を中止した場合、1年以内に約80%、2年以内に98%の方が再発するという情報もあります。
妻のように8年以上再発せず過ごせていても断薬した途端、再発をしてしまいました。
それほどにこの病気は再発をしやすい病気だということです。
私と同じような体験をされる方が、きっとこれからもいるのだろうと思います。
その時に誰かの力になれたら幸いです。
妻と息子は元気に過ごしています。
今、幸せだと感じるのはあの時の体験があったからだと感じています。
当たり前は当たり前ではなかった。
一緒にご飯を食べられることが今は幸せです。
参考になった本などリンクをまた後日貼れたらと思います。
(貼り方がわからないのと、貼っていいのかわからないので…)
今日はこの辺で。
コメント